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8-4:ビジネスの原点を知れば、企業全体を考える

前回、『ビジネスの原点を知れば、顧客志向になる』ということで、全社員に、会社のビジネスの仕組み、事業の仕組みを徹底的に考えさせるべきだ、と書きました。

ビジネスを、徹底的に考えていけば、どうしても顧客志向に行き着きます。だからといって、その答えを押しつけても、社員は動きません。そこで、自分で徹底的に考えさせて、その答えを導き出させるのです。

このことには、もう一つ意味があります。

会社の利益を、大切に考えるようになるということです。

当たり前の話ですが、

利益=売上-費用

ですね。

ビジネスを徹底的に考える、ということは、この単純な式の持つ意味を、徹底的に考えるということでもあります。

前回は、売上について考えましたので、今日は、費用について考えます。

さて、早速ですが、

「無駄な費用は減らせ!」

こんな大号令が、企業の中で聞かれたりします。社内の電気を消したり、コピー用紙を節約したりというものから、接待を減らして交際費を減らすとか、出張しないとか・・・

いろいろなものがありますが、このようなやり方は、気をつけないと、企業の活力を奪うだけの結果となってしまうこともあります。

人を減らせ!というのは言うまでもなく、残業を減らせ!というのも、そうですね。

費用を減らす=「節約」のイメージがあると、元気はわいてきません。それに、それが目的のようになってしまうと、何が大切なのか分からなくなります。

たとえば、「工場長が2時間おきに、無駄な電気がついていないか、工場中を見て回っている」という事例がありました。

そのことによって節約できる電気代と、そのことで発生する工場長の時給・・・

どちらが大きな費用なのか・・・ということです。

それに、この手の節約は、いくら一生懸命やっても、社員自身にはあまりメリットがあるようには思えません。

「あなたは一生懸命節約したから、その分給料を上げましょう」

そういうことなら、がんばって節約するかもしれませんが、そうじゃなければ、社員は、あまりヤル気にはなりません。

「残業をしないように、生産性を上げなさい」

というのも同じです。

社員からすれば、生産性を上げたら、残業代分の給料が減るのですから、一生懸命生産性を上げるなんてことはありません。うるさく言われるから、仕方なく残業を減らして(=サービス残業)不満を募らせたり、手を抜いて早く終わらせたりするようになるのです。

そうならないように、ビジネスの仕組みを、徹底的に教えるのです。

ビジネスの仕組みを教えて、どうすれば、同じ売上であっても、自分たちの給料を下げずにすむか、もしくは、給料を上げられるかを考えさせるのです。

従業員だって、なぜ、費用を節約しなければならないのかを理解し、自分に被害がないようにするにはどうしたらよいかが分かれば、きちんと努力をするはずです。

さて、前回の最後に触れた、経理や人事についてです。

よく言われることですが、スタッフ部門は社内サービス部門だということです。直接利益を上げる活動をしている製造、営業といった部門が、どうやったらもっと仕事がしやすくなるのか・・・もっと、利益を上げられるようになるのか・・・

そのサポートをすることによって、間接的に利益に貢献する、ということです。

「そんなことは、今までも口を酸っぱくして言ってきた・・・」

そんな方もいらっしゃるかもしれません。ただ、こういうことは、言われたからといって、簡単に心の底から納得するものでもありません。

「私の仕事はこれ」と、すでに凝り固まっている場合もありますから。それを解きほぐすためには、一方的に説明するだけではなく、徹底的に自分で考えさせるしかないのです。

自分で気がつかないうちは、行動が変化することも期待できません。

最初は時間がかかるように思えるかもしれませんが、一度浸透してしまえば、筋肉質で、強い組織になります。

ある時を境に、大きく変わっていくんです。そのときが来るのを信じて、徹底的にやってみてください。

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