分かってくれるだろうは禁物
部下は、上司のことをよく見ています。上司のちょっとした言葉、行動、態度から、様々なことを感じ取ります。表現はよくないですが、上司の顔色をうかがいながら、仕事をしているところもあります。
本当にしっかりとコミュニケーションをとっていないと、ちょっとしたことで誤解が生じ、溝ができてしまうこともあります。
たとえば、こんなことがありました。
Aさんの担当部署では、大きく分けて2つのカテゴリーの商品を扱っていました。一つのカテゴリーは比較的好調で、もう一つは伸び悩んでいました。好調グループのリーダーは、経験も豊富で、実力もありました。一方伸び悩みグループのリーダーは、まだ経験が浅く、知識面でもスキルの面でもあと一歩でした。
Aさんの立場ならどうするでしょう?
おそらく、伸び悩みグループのフォローをするでしょう。好調グループは、自分が放っておいても、リーダーはしっかりしているし、そのまま好調を維持するだろうと考えるからです。反対に、伸び悩みグループは、リーダーの力も今ひとつなので、このまま放っておいたら回復する見込みはない。それどころか、もっと悪くなるかも知れないので、自らが積極的にフォローするということです。
Aさんとしては当たり前の行動だし、他のメンバーも納得するだろうと考えます。
ところが、現実的には、そうはなりませんでした。好調グループのメンバーたちは、Aさんが、なぜ伸び悩みグループばかりに関与するのか、次第に不満を持ち始めたのです。
メンバーたちも、冷静に考えれば、伸び悩んでいるからフォローしているのだということは理解できるはずです。ところが、頭では理解できても、心では納得できないということが起こるのです。
なぜそうなるかというと、上司が積極的に関与する業務は優先順位が高く、重要な業務であると考えるからです。逆にいえば、放っておかれている自分たちの業務は、優先順位が低く、重要では無いということになります。そこで、不満を感じるようになるわけです。
「自分たちの方が業績はいいのに・・・」と。
もちろん、冷静に考えれば理解できるはずなのですが、理性と感情は一致しないことも多いものです。
このようなことにならないためには、「きっと、好調グループのメンバーは分かってくれるだろう」という気持ちは排除しなければなりません。ちょっと、面倒くさいようにも思いますが、積極的にコミュニケーションすることが大切です。
好調グループとも積極的にコミュニケーションすることで、どちらのグループも重要なのだというメッセージをメンバーに発することができます。
メンバーが上司から受け取るメッセージは、言葉だけではありません。上司の行動や態度からも、様々なメッセージを読みとっています。
部下は見ている!
そのつもりで、行動することが大切です。
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