ES(従業員満足度)調査が増加
2月5日付の日経新聞に、従業員満足度調査を実施している企業が増えているとの記事がありました。その理由は、成果主義によって個人主義が強くなっていることや、社内での不満を是正するためだといいます。
また、別の観点からは、ES(従業員満足度)を高めて、CS(顧客満足度)を高める狙いもあるといいます。そのために、ESを改善するコンサルティングを依頼する企業が増えているそうです。
このような傾向は、私の立場としては、とてもうれしいことです。以前から、働く人たちの満足が、会社の業績を伸ばす力になると考えているからです。
これまでは、そのようなことをいっても、多くの経営者から反発されました。
「従業員を甘やかすとろくなことがない」
こちらの説明不足でもあるのでしょうが、「ES(従業員満足)=社員を甘やかすこと」と思われてしまったようです。なぜ、そう思われるかというと、人間が満足するとはどういうことかについて、認識が違っているからです。
その経営者の方々は、従業員の満足とは、「楽して高い給料をもらう」ことだと考えていたようです。要するに、待遇改善です。給料を増やして、休みも増やす、残業は減らす・・・そうすると従業員が満足するという考えです。
確かに給料は、安いよりは高い方がいいに決まっています。同じ給料なら、労働時間は少ないに越したことはありません。
でも、だからといって、それで満足するかというとそうでもないはずです。たとえば、時々話題になりますが、嫌がらせのような異動です。何も仕事も与えず、仕事場は狭くて、何もない部屋。そこで、1日中ボーっとして過ごさなければならないというものです。
楽して給料をもらえるのが満足ならば、これは、大いに満足できるはずです。何もしなくて良いというのですから。
でも、現実的には、これほどつらいことはありません。何もすることがないというのは、決して楽なことではなく、つらいことです。(人にもよりますが)
ちょっと極端な例になってしまいましたが、従業員は、仕事が楽で、給料が高ければ満足するとは限らないのです。
もっとも満足度が高くなるのは、仕事そのものの内容です。やりがいを感じる仕事を任され、障害を乗り越えて成果を挙げると、誰でも喜びを感じます。働くことは楽なことではありませんが、それでも、いえ、だからこそ、喜びも大きいのです。
もちろん、仕事にやりがいがあれば給料は安くて良いとか、休みはなくて良いとか、そういうことではありません。生活していくのに十分な給料があり、プライベートの時間も確保できることは、とても大切なことです。
何でもそうですが、何かに偏るのではなく、バランスを保つことが大切だと想います。ですから、成果主義だって忘れてはいけないことだと思います。
従業員にとっては、成果主義はつらいかもしれません。でも、そもそも、企業は成果がすべてです。企業が一生懸命やっているから、企業が努力しているから、だから、お客様が自社商品を買ってくれるわけではありません。結果がすべてなのです。
企業がそのような立場にある以上、成果主義的な給料になってもやむを得ない面があります。でも、従業員にも生活がありますし、行き過ぎた成果主義は弊害が多いでしょう。
いずれにしても、企業がES(従業員満足)を意識しだしたことは良い傾向だと思います。一時的な流行で終わらないとよいのですが・・・
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