真似してよいこと、悪いこと
山椒は小粒でもぴりりと辛い
小規模な会社の社長が、よく使われる言葉です。単に規模を追求するのではなく、小さくても存在感のある会社を作りたい、世の中に認められる会社を作りたいということだと思います。
では、どうすれば、ぴりりと辛くなれるのか。
さて・・・
それが分かれば誰も苦労はしない・・・
ただ、やっちゃいけないことは、明確であると思います。
その一つは、人の真似をすることです。
最初は、誰でも真似から入るといわれます。真似して、基本を覚えたあとに、自分なりのスタイルを身につけるといわれます。
どんなことでも、最初は先生について基本を身につけ、そのあとでオリジナリティを出していくといわれます。
それは、全くその通りだと思います。
ただ、真似しても良いことと、真似してはいけないことがあると思います。
真似しても良いのは、本質的なことや、原理原則にあたるようなこと。表面的に見えていることを掘り下げて、その本質を見極めて真似することはよいことだと思います。
ただ、たいていの場合は、表面的に見えることだけを真似してしまい、うまくいかないことが多いものです。
たとえば、ヤマト運輸が、宅急便を始めたばかりの頃。業界では、個人宅を対象とした小荷物の配送などは事業にならないと考えられていました。ところが、現実的には、消費者のニーズを捉えて成功します。
そして、その後、その成功を見た他社が参入してきます。では他社はどうしたのでしょうか。
ヤマト運輸が、「クロネコ」ヤマトの宅急便で成功したということで、いろいろな動物の名前をつけた宅配便が多数登場したそうです。その後のことについては、現在の状況を見れば一目瞭然。そのとき登場した動物たちは、ほとんどが淘汰されてしまいました。
宅急便の成功要因を、かわいらしいネーミングだと考えて、それを真似してみたものの、それだけでは成功しなかったということです。
もっとも、客観的に見れば当たり前のことで、どうしてそんなことも分からないのかと思われるかも知れません。しかしながら、こういうことは、今となって結果論としていっているだけであり、その当時の関係者には、なかなか見えないものです。当時の関係者だって、必死に考えて対抗したのでしょう。
確かに、「♪クロネコヤマトの宅急便♪」というフレーズは、誰もが知っているものでした。それだけキャッチーなCMが流されていたので、同じことをすれば、追随できると考えたのかも知れません。
ただ、本来真似するべきだったのは、宅急便を支える仕組みの方だったはずです。どのように集荷して、どのように配送するか。当たり前ですが、それをいかに効率よく行い、かつ、利用者にとっての利便性を確保するか。
要するに、ビジネスモデルを真似するべきであったのです。言い方を変えれば、しっかりと研究してさらに上を行くモデルを考えるべきであったというわけです。
追随するものが行う戦術として、わざと先行者の真似をして、利益を奪うというものもあります。たとえば、店の看板を有名な店の看板とそっくりに作り、消費者を混同させて、自社に取り込んでしまうのです。
やりすぎると訴えられたりしますが、知名度の低い、後発企業にとっては、よくある戦術です。
しかし、本当にナンバーワンを目指すのなら、また、ブランド化していこうと思うのであれば、それはやってはいけないことです。
道義的、倫理的に問題があるとか、そういう意味ではありません。
自社のためにならないということです。
なぜなら、何かを真似して始めたことは、所詮、二番煎じでしかありません。それで売上が伸びていっても、結局、トップの企業にはかなわないままです。
であれば、最初から、オリジナリティのあるモデルで勝負するほうがいい。
真似をするのではなく、必死に自分なりのモデルを作った方がいいということです。
そうはいっても、ゼロから作り上げることは困難。
他社から学ぶのであれば、その本質を学ぶ。
表面的なことではなく、なぜ、それが成功しているのかを掘り下げて考えて、その本質を学ぶべきだということです。
結局、いずれにしても、頭を使って、考えて考えて考え抜かなければ、そのようなモデルは作れないということです。
逆にいえば、それだけ考えて作ったものだから、他社から簡単には真似されないということになると思います。
真似プランは、よく考えて・・・
そんなところでしょうか。
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