ライバルの存在と競争原理
スーパースターの影には、ライバルがいる。
絶対、そうとは言い切れないのかもしれませんが、スポーツの世界などを見ていると、一流の選手には、宿命のライバルと呼ばれる選手が存在することが多いようです。
そんなことを感じたのは、フィギュアの安藤選手と浅田選手のインタビューを見ていてのこと。本人たちはどう感じているのか分かりませんが、マスコミは二人がお互いをライバル視して、火花を散らすことを望んでいるように見えました。
それはそうとして、やはりライバルの存在というのは、いい刺激になるものです。ライバルには負けられないという気持ちが、より一層の努力につながります。お互いに切磋琢磨することで、成長を促進します。
企業でも同じことです。ライバル企業がいるから、性能を向上させたり、サービスを向上させたり、価格を引き下げたり・・・そんな企業努力が生まれます。
ですから、ライバルの存在は、とてもありがたいものです。
ただ、競争させればみんな努力するだろうという考え方には、全面的には賛成できません。やはり、時と場合によるのではないかと思うのです。
たとえば、競争させることの弊害は、競争に勝つことが目的になってしまうことです。勝つためには手段を選ばないということになると、ライバルをけ落とすために妨害するようなことも起こります。
これが、別の会社との競争なら、特に問題はないでしょう。しかしながら、競争は社内にも存在します。社員同士をあえて競わせて、切磋琢磨させようという狙いがあることもあります。
するとどうなるか。
個人プレーに走って、周囲との連携が悪くなるという弊害が起こります。ライバルとの競争に勝つことが目的になって、組織としてどうあるべきかがどこかに行ってしまうのです。当然、それが業績悪化の要因になることもあるでしょう。
また、競争が努力の源泉だとすると、ライバルがいなくなったときには、努力しないということになります。誰にでも、都合よくライバルが存在すればいいですが、そうもいかない企業が多いのではないでしょうか。
だからといって、努力した結果には報酬で報いる成果主義を導入することも、やり方によっては問題が起こります。
これらの問題の根本的なところは、外から刺激して、動機づけしようとしていることです。ライバルの存在や成果を挙げれば高い報酬が得られるということは、どちらも外からの働きかけによる動機づけです。
もちろん、外からの働きかけが、意味のないものだとは思いません。ただ、それだけでは不十分です。各自が、心の底からやりたいと思える何かが必要だと思うのです。
「好きこそ物の上手なれ」
その言葉の通りだと思います。
上司の役割としては、その人の適性にあったことを探してあげることが、とても重要です。もっとも、それが簡単にできたら苦労はしませんが。
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