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人の立場は分からない

私は、昔から巨人ファンです。

そうはいっても、今の巨人には、愛着のある選手がいるわけではありません。原監督とか篠塚コーチが現役だった頃には、熱心なファンだったのですが、次第にトーンダウンしてしまいました。

そうはいっても、だからといって、他のチームのファンになるわけではありません。どこのチームをひいきにしているかといわれれば、今でも巨人ということになるのです。

さて、野球ファンはご存じでしょうが、巨人のエースの上原投手が、今のところ抑えで起用されています。さすがエースの貫禄で、安心して抑えを任せられるようです。

その上原投手が、押さえの役割についてこんなことをいっていました。

「緊張した!」
「こんなにきついとは思わなかった!」

同じ投手の仕事なのに、先発とリリーフでは、全然違うということです。

確かに違うといえば違います。それでも、同じプロの投手ですし、大体どんな感じでやっているかは分かるはずです。上原投手も、自分ではやっていなくても、抑え投手がどんなものかは、分かっているのではないかとも思えます。

それでも、想像以上にきつかった!ということです。

上原投手も、端から見ていてどんなものか想像はしていたと思います。それでも、実際やってみたら、想像以上にきつかったということです。

要するに、人の立場というのは、その立場に立ってみないと、本当のところは分からないということです。

こういうことは、組織の中でもよくあります。

「営業は、外に出て息抜きできていいよなぁ」

と、経理の人間がいえば、

「経理は、ずっと涼しい事務所にいられていいよなぁ」

と、営業がいいます。

やってみると、どちらにも善し悪しがあって、想像以上につらいことがあることに気づきます。

そのつらさ、相手の立場が分かっているのと分かっていないのでは、組織力は大きく変わってきます。

相手のつらさが分かるから、それを軽減しようとするからです。

野球の話に戻れば、昨年、上原投手と同様、押さえをやっていた高橋尚投手が、

「抑えに楽させてあげたいから」

といって完投したり、

同じく、リリーフをしていた久保投手が、

「リリーフ陣に楽させてあげたいから、自分でいく」

といって完投したりしたそうです。

要するに、チームワークがよくなっているわけです。

お互いに相手部門の経験があるだけで、組織のコミュニケーションが良好になるのです。

ちょっとしたところといえば、ちょっとしたことですが、重要なことですね。

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