ついていきたくなる上司
その上司は、ある意味では、かっこよくない上司でした。
「俺、これできないからさぁ、小野瀬やっといてくれよ。な!頼む!!」
なんなんだよ。。。と思いつつも、そういわれるとやってしまう私。
でも、ここぞと言うときは頼りになる人でした。私のミスも、自分のこととして受け止めてくれました。明らかに私の失敗でも、うまくかばってくれました。
人によっては、甘い上司だと思うかもしれません。
そんな甘いことを言っているから、部下は、いつまでたっても失敗を繰り返す。。。
そんな意見もあるでしょう。
でも、少なくとも私の場合は、
「もう2度と同じ失敗をしないようにしよう」
そう思いました。
2度とこの上司に迷惑をかけないようにしようと思いました。
実際、同じような失敗は繰り返さなかったと思います。
また、こんなこともありました。
トップからの要請で調査を依頼されたときです。上司から指示された私は、いろいろと調べ、報告書を作成し、そして上司に報告しました。それを元に上司がトップに報告しました。そして、幸いなことに、トップからも良い評価を頂きました。
そのとき、その上司はこういってくれたそうです。私はその場にはいませんでしたが、その場にいた他部署の上司から、しばらくたってから聞きました。
「これは小野瀬がまとめました。彼の手柄です」
でも、そんなことをいったとは、おくびにも出さないんです。
今思えば、そのとき、どういう訳か、他部署の上司から褒められたんです。
「小野瀬、お前、がんばってるな」
とか、
「いい仕事してるな」
とか。
そのときは、何でそんなこというんだろうと不思議だったんです。
後になって、自分がまとめた報告書のことだったと分かったんです。
その上司は、私の失敗は自分の責任とし、私の成功は、私の成功にしてくれていたのです。
それが分かったとき。
この上司のためなら、何でもやろうと思いました。
ちょっと、うざったい(失礼ですが)ところもありましたが、この上司のためにがんばろうと思いました。
今思えば、素晴らしい上司でした。
見た目は、今流にいえばメタボで、ちょっとさえない感じなんですけどね。
「分からないから教えてくれ」ってうるさいんですけどね。
飲みに行くと、すぐに寝ちゃうんですけどね。
でも、自分にチャンスをくれて、手柄を横取りもせず、私が失敗したときには、尻ぬぐいまでしてくれました。もちろん、尻ぬぐいは、何度もさせませんでしたけど。。。
さて、この人についていこうと思える上司とは、どんな上司か。。。
必ずしもかっこいい上司じゃないんです。
仕事ができる上司とも限らないんです。
自分のことを信頼してくれて、自分の味方だと思える人。
自分のいい面も悪い面も、全部ひっくるめて受け止めてくれる人。
で、何か自分が助けなきゃいけないかなと思える人。
誰もが同じ感覚を持つとは限りませんが、私はそう思いました。
たぶん、よそいきの付き合いでは、そうはならないんです。
お互いに、長所も短所もぶつけ合うことが必要なんです。
きれい事だけじゃ、ダメなんです。
人間同士の付き合いですから。
上司も裸になれなきゃダメなんです!
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