研修の裏目的
研修をやるからには、何らかの目的があります。その目的をあらかじめ明らかにし、受講生にも理解してもらってから進めるのが、一番スムーズなやり方です。そして、それが一番いいやり方であるケースもたくさんあります。
ただ、そうじゃないこともあります。
場合によっては、表向きの目的と本当の目的が違うこともあります。表向きは、現在の経営環境を分析するというテーマで始めたとします。もちろん、これも一つの目的で、受講生に自社が置かれた状況を理解してもらおうということも重要です。
ただ、本当の狙いは、経営環境について話し合っているうちに、お互いを理解し、協力しあえるような関係をつくるというところにあったりもします。でも、それを目的にしてしまうと、ただの仲良しグループみたいになって、目標を追求するチームではなくなってしまう恐れがあります。
そこで、本来の狙いを表の目的とはせず、表向きには「経営環境を分析する」ということを目的としたりするのです。そうすることによって、「経営環境を理解する」ということと、「チームをつくる」ということについて、同時に取り組むことができるのです。
うまくいけば、一石二鳥です。
ただ、うまくいかないこともあります。
受講生が、表の目的を、さらっと、要領よくまとめようとしてしまうときです。
優秀なビジネスパーソンは、自分がやることの目的を理解して、それに合わせて、効率よく仕事を進めようとします。それはそれで大切なことです。しかしながら、上記のような研修をやっているときは、効率よく答えを出すことが、必ずしもいいこととはいえないのです。
それでも、仕事のできる人は、何でもパッパと片づけたくなるのです。ダラダラと堂々巡りするような討論は避け、スパッと結論を出したがるのです。
でも、それじゃダメなときもあるんです。
あえて結論を出さないとか、あえて混乱させるとか、あえて悩ませるとか、そういうプロセスが非常に重要なのです。
そこでどれだけ悩んで、深く考えるか。
それが大事だったりするのです。
どれだけ真剣に、本音で話し合うか。どれだけ、相手の意見に耳を傾け理解しようとするか。
そのことそのものが重要だったりするのです。
手際よく答えを出してしまったのでは、そこを通過してしまいます。
そうしないためには、あえてかき回したり、惑わせたり、モタモタしたりすることもあるのです。
ただ、あんまりやりすぎると参加者たちのモチベーションも落ちますし、イライラ感が高まるんですよね。
その辺のさじ加減が難しいところです。
特に最近は、手っ取り早く答えを求める人が増えていますので。
しつこいようですが、一見すると無駄なようなことが、とても重要なこともあるのです。
なかなか理解してもらえないんですが。。。
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